赤ヘル1975
読み終わりました
重松清の「赤ヘル1975」
以前「読書中です。」
と、このブログに書いてだいぶ経ってしまいました
合間合間で読んでいたんですが、なかなか先に進まず
決して面白くなかったからではなく
むしろ、すごく面白かったんです
私は序盤から泣かされました。
もうハンカチがないとムリ!なくらい涙が出てきて
割と本気泣き状態です
途中途中もけっこう泣き所があって。
家で読んでる時はいいんですが、外出中に読んでる時はヤバかったですね
息子たちのプール教室の待ち時間に読んだりもしてたんですが。
涙こらえるのに必死でした
っていうか、涙とまらず、鼻もすすり。
完全に泣いてる人でしたね
それくらい面白かったんです
「赤ヘル1975」というタイトルからも分かると思いますが。
舞台は1975年の広島。
カープ初優勝までの軌跡と3人の少年たちの物語です。
このカープと3人の少年たちを通して、戦争や原爆についても深く描かれています。
戦争がどれだけの人たちを苦しめてきたのか。
戦争は終わっても、人々の苦しみは未だ終わっていないんだということを
改めて感じました。
戦争、原爆で命を落とした人たちがいて、生き延びてもその後遺症に
苦しむ人たちがいて。
そして、その人たちの家族は失った家族を思って悲しみ、
後遺症に苦しむ家族を思って苦しみ。
その中で誕生した「広島東洋カープ」という球団が、広島の人たちにとって、
どれだけ大切な存在で希望だったのか。
実感させられました。
その思いは親から子へと受け継がれて、今もカープはたくさんの
人たちから愛されているんだなぁ。
去年の優勝パレードがあった時の特番で、1975年の優勝パレードの
映像を観たことがあって。
その時に元カープの衣笠祥雄氏が、
「パレードに来てくれた人たちから、“おめでとう”もあったけど、
“ありがとう”という言葉をたくさんかけてもらった」
みたいなことを言ってたんですが。
まさに、この「赤ヘル1975」の終盤。
優勝パレードの場面があるんですが、そこで同じような描写が
あったんですよね
この小説はフィクションだけれど、1975年のカープ優勝は事実で
パレードの映像も残っていて。
小説の中の言葉と、実在の人物の言葉が重なって。
あのパレードの映像の中に、あの3人の少年たちがいたかもしれない…
と感じて、そこでまた感動
ちなみに。
5月のゴールデンウィークに行ったフラワーフェスティバル
この時に、平和記念資料館や原爆ドームにも行ったんですが。
この「赤ヘル1975」を読んでいた時だったので、けっこう気持ちが
入ってしまいました。
…と、まぁこんな感じで。
すごく面白く読ませてもらいました
3人の少年たちのこととか、まだまだ言い足りないところは
あるんですが
私の文章力ではまとめきれないので、この辺で…
あ、これだけ
「赤ヘル1975」の表紙の、赤いカープ帽をかぶった3人の少年の絵。
これ、すっごく大事なポイントです
(…と、私は思ってます )