マンションのお風呂だけを見ても差が存在する
分譲は賃貸よりひとまわり大きいサイズ
賃貸と分譲によるスペック差が顕著なのが浴室だ。ユニットバスの場合、メーカー統一規格が設けられているが、賃貸物件と分譲物件で、それぞれ基本のサイズがおおむね決まっている。賃貸物件の場合は1216程度が中心で、成人男性にはかなり手狭なサイズ。分譲物件の場合はそれよりもひとまわり大きい1418サイズ以上が基本。1618や1620サイズならば、手足をゆったりと伸ばして入浴できるサイズになり、日々の住みやすさに大きな違いが出てくる。
1216が賃貸の標準サイズでかなり手狭な印象。分譲になると1418以上が主流となっている。高級マンションなら1620以上などもある。
家は日常の暮らしやすさをもっとも重視すべき
住宅選びの際一番気になるのは、やはりお金の問題。マイホームを得る時に頭に浮かぶ選択の一つが、家を買うのか、借りるのかという問題だ。実際は、購入を選んでも賃貸を選んでも、一生で払うトータル金額にはあまり差がないことが多い。つまり金銭面でどちらかに大きく軍配が上がるとはいえないのだ。
しかし、明らかに分譲のほうが優れている点がある。それは、賃貸での家賃額と月々のローン返済額が同程度の場合、賃貸よりも分譲の方が住宅基本スペックが良いという点だ。なぜなら、賃貸物件は建築費用などの支出に対し家賃収入の割合を高めるために、建築にかかるコストを極力抑えて建てるから。当然、コストをかけない分、設備面の充実度は分譲に劣ることになる。
賃貸の場合、将来高齢になると新たに同グレードの家を借りるのが難しい場合もあるといったデメリットもあるが、そのこと以上にこのスペック差は重視すべきポイントだ。
オプションで別料金が必要な事項も多い点は注意したいが、お風呂の広さなど、基本となるスペックは賃貸よりも高く、暮らしやすさの違いは一目瞭然。
住宅を選ぶ際は、将来の資産価値よりも、いかに快適に住めるのかを重視したい。